流体力学

水力直径(等価直径)とは?|定義と使い方

流体力学

 管内流れのレイノルズ数や摩擦圧力損失を求めるために重要な水力直径について解説します。

1. 水力直径(等価直径)の定義式

  断面が円形ではない場合のレイノルズ数や摩擦圧力損失を考える場合、円管の直径\(D\)の代わりに水力直径(等価直径)\(D_e\)を使います。管路の断面積を\(A\)、管路の濡れ縁長さ(断面にある壁面の長さ)を\(L\)とすると、
\[D_e=4\frac{\displaystyle A}{\displaystyle L} ・・・(1)\]
と定義されます。

直径\(d\)の円管の場合、式(1)は
\[D_e=4 \frac{\displaystyle \pi d^2/4}{\displaystyle \pi d}= d ・・・(2)\]
となり、水力直径=円管の直径であることがわかります。

2. 二重管の場合の計算例

(1)二重管の水力直径

 外壁の直径\(D_o\)、内壁の直径\(D_i\)の二重管の水力直径を考えます。断面積と濡れ縁長さは次の通りです。
\[
断面積:A=\pi /4({D_o}^2-{D_i}^2) \\
濡れ縁長さ:L=\pi(D_o+D_i)
\]
したがって、二重管の水力直径は
\[
D_e=\frac{\displaystyle \pi /4({D_o}^2-{D_i}^2)}{\displaystyle \pi(D_o+D_i)}
\]
となります。

上式は、単純な円管に比べて、分母は小さく、分子が大きくなるため、単純な管路よりも水力直径が小さいことを表します。

(2)二重管のレイノルズ数と摩擦係数

 圧力損失や熱伝達率を計算する際にレイノルズ数を使います。直径\(d\)の円管の場合のレイノルズ数は\(Re=u\cdot d/\nu\)(\(u\):流速、\(\nu\):動粘性係数)です。この直径\(d\)はレイノルズ数の定義上の代表長さを表しており、管内流においては水力直径を用います。したがって、先に求めた二重管のレイノルズ数を求める場合、この代表長さ\(d\)に水力直径\(D_e\)を代入することになります。

 先に解説したように二重管の水力直径は単純な管路よりも小さくなるため、一般的にはレイノルズ数が小さくなり、摩擦係数が大きくなります。

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