生活製品使いこなし

冬に乾燥するのは暖房器具のせい|メカニズムと正しい対処

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どういう暖房器具だと乾燥し、どう対策をすればよいか解説します。

1. 乾燥するメカニズム

(1)湿度とは

 空気中には水分が溶け込みます。今、どれだけ空気に溶け込んでいるかを湿度と言います。この湿度が低いということは、空気中にまだ水分を溶け込める余量が多く、周りの水分を奪っていく格好となります。周りとは、例えば人の喉や肌です。

 さて、この湿度は大きく分けて、「相対湿度」と「絶対湿度」の2つの表現があります。私たちがよく使うのは相対湿度です。これら二つをイメージすると次の図の様になります。

コップの最大容量 : 空気に溶け込める水分の容量(上図のA)
水の量 : 空気に溶け込んだ水分量、これを絶対湿度とよびます(上図の\(xとy\))
コップの最大容量と溶け込んだ水分量の割合 : 相対湿度

(2)乾燥するメカニズム

 コップの最大容量は、気温によって変わります。次の図をご覧ください。例えば0℃の時に相対湿度50%相当の水分量が空気に溶け込んでいたとします。この空気を20℃まで温めると、相対湿度は13%になってしまうのです。

これが暖房機器によって乾燥するメカニズムです。

2. 乾燥する暖房機器/乾燥しない暖房機器

(1)空気を乾燥させる暖房機器

 1.のメカニズムでお分かりいただけましたように、空気を温める以上は大抵の暖房機器は空気を乾燥させることになります。

 エアコン、床暖房、電気ファンヒータ、オイルヒータなどがそれにあたります。

(2)空気を乾燥させない暖房機器

先に答えをお伝えすると、燃焼系のヒーターは空気を乾燥させません

ガスファンヒーター、石油ファンヒーター、石油ストーブがそれですね。

例えば、灯油が1リットル燃焼すると1リットルの水分を空気中に放出するといわれています。中学校でも習ったように、燃焼とは酸化(酸素\(O_2\)と結びつく)反応です。都市ガスの成分は\(CH_4\)、プロパンの成分は\(C_3 H_8\)、灯油の成分は\(C_{11}H_{24}\)や\(C_{14}H_{30}\)の混合物になります。どの燃料も水素\(H\)を含んでおり、空気中の酸素\(O\)が結びつき、水分\(H_2 O\)となるのです。

3. 乾燥対策は加湿器

 電気代や燃料代のランニングコストを考えると、暖房機器はエアコンが圧倒的に良いのは皆さんご存じのとおりです。したがって、乾燥対策には加湿器を暖房機器(エアコンなど)と併用することになります。

 加湿器には大きく分けて①超音波式、②気化式、③スチーム式の3種類あります。それぞれの特徴は次の通りです。

(1)超音波式加湿器

メリット
 水を超音波で振動させて細かい粒子にし、霧状に放出します。加湿器本体も小型で手頃価格のものが多く、ヒーターを使わないため電気代を抑えられます。静音性が高いのも超音波式の特徴です。

デメリット
 霧はまだ空気に溶け込む前の状態のため、場所によっては結露の心配があります。また、気化式やスチーム式と違って液体の状態で飛散させます。したがって、内部が汚れていると汚れと水が一緒に飛んでしまうため、まめに掃除が必要です。

(2)気化式加湿器

メリット
 フィルターなどの加湿材に水分を含ませ、そこに空気を当てることで水を蒸発させます。ヒーターを使わないため電気代は安く抑えられます。乾燥量に応じて加湿量が自然に調整されます。空気清浄機と一体になっている加湿器はこのタイプが多いですね。

デメリット
 強制的に水分を放出しないため、部屋が加湿されるまでに時間がかかります。また、加湿材にカビや雑菌が繁殖するリスクが少し高くなるため、こまめな掃除が必要です。

(3)スチーム式加湿器

メリット
 水を加熱して気化させた水蒸気を、風で送り出します。一番加湿能力が高く短時間で一気に部屋を潤します。水が煮沸されるため、雑菌が繁殖しにくく清潔に保ちやすいです。

デメリット
 水を熱するときに電気を使うため、ランニングコストが高く付きます。また、熱い水蒸気を吹き出しますし、水を熱するために高温のヒーターがあるため安全上の注意が必要です。

筆者は気化式(空気清浄機と一体)と超音波式の両方を持っています。気化式は掃除を怠ると臭いがするので、筆者の様なずぼらな方は超音波式をお勧めします

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