ヘッドレストモニターは専門知識がなくても簡単に取り付けられます。今回、アテンザ(Mazda6)に取り付けた事例を紹介します。
1. 後席モニターにヘッドレストモニターを選んだ理由
天井に設置するような後席モニターはDIYではほぼ不可能なほど専門知識が必要です。しかし、私が天井モニターを避けたのには決定的な理由があります。それは、画面の位置が体の正面にこないため首を傾けたり捻ったりした姿勢を維持することになり、長距離運転時には子供の体にも負担になると考えたからです。
体の正面に画面をもって来ようとすると、運転席や助手席のシートの後ろに取り付ける方法です。仕事柄レクサスLS(’19年式)に乗ることがありましたが、これら高級車もシートの後ろにモニターがあります。(以下の写真はレクサスRXのものです)
そして次の写真が今回アテンザに設置した後席モニターです。いかがでしょうか?後付け感もなくレクサスにも見劣りせずにつけられたと思っています。
2. 後席モニターのチョイス
市販で安いモニターはいくつもあります。私は楽天で次のモニターを購入しました。こちらをチョイスした理由は、画面が10.1インチと大きく、価格が2個セットで21,580円とリーズナブルな点です。また、海外メーカの物を日本の商社が間に入って輸入していますので、購入後に質問に対しても丁寧に対応してくださったのはポイントが高いです。
数万円もする大手メーカの画面に対して大きなデメリットを上げるとすると、夜間に輝度を下げる機能がないことぐらいでしょうか。視野角や発色も高級機には及びませんが、子供の視聴には十二分に活躍しています。
3. モニターの映像・音源のソース
先ほど紹介したモニターにはDVD再生機能が付いています。しかし、私は次の理由で車載オーディオのDVD再生を映像・音源を取り出しました。
- モニター2台の音声を映像・音声を同期させたい
- 音声を車載スピーカーから再生したい
- ヘッドレストモニターでDVDを再生すると、運転時にディスクの回転音が気になる
車載オーディオからの映像・音源を取り出すのはデータシステム社の次のハーネスキットがポピュラーですね。ここで留意いただきたいのが、このハーネスキットはRCA端子で取り出すことになりますので解像度が720×480になります。したがって、モニターの解像度1024×600を生かしきれないことになります。
4. ヘッドレストモニターの取り付け方法
シガーライターからも取り出せますが、配線をすっきりさせたかったので、今回はヒューズボックスから電源の取り出しに初めて挑戦しました。電工ペンチやギボシによる配線延長も実施しましたが、この点についてはインターネット上にたくさん情報がありますので、割愛します。
① 電源の取り出し
電源はアクセサリー電源のヒューズボックスから取り出しました。エーモンの電源取り出しヒューズが便利です。
アテンザのヒューズボックスは助手席の足元付近にあります。場所と電源を取り出した絵は次の写真の通りです。エーモンのWebサイトを参考に施工しました。
後席モニターへの電源の引き出しは、ユーズボックス下から後ろに伸びるハーネス(コルゲートチューブ)に括り付けて固定しながら後ろに伸ばし、次の写真のように助手席の横から取り出しました。プラスチックの衣装カバーは引っ張るだけで外れます。また、シートを外すような大掛かりな作業は不要ですのでご安心ください。
② ヘッドレストモニターの配線:シート裏の作業
後付け感をなくしたかったので、配線はシート内を通すことにしました。次の写真のようにヘッドレストの付け根から席の後ろ側に滑り込ませています。この作業にはひと工夫必要で、私はドライバーでクッション材を押しのけることで通路をこじ開けて配線を通しました。
シート裏面のカバーの外し方は、次の写真のように、まず硬質プラスチックで凹凸がかみ合っているのでそれをぐりっと引っ張って外してください。多少テンションがかかっていますが、思いのほか簡単に外れます。次の、写真左下のようにジッパーのチャックが見えますので、これを開ければシートの後ろからヘッドレストの根元まで手が届くようになります。
③ 車載オーディオからの取り出し
写真を撮り忘れてしまいました。ナビ画面のコネクタにデータシステム社のハーネスを挟みこませることになります。こちらでテレビキット(映像・音源取り出しとは違いますが、車載パネルの取り外し作業などは全く一緒です)の取り付け方を紹介されていますので、参照ください。
取り出した配線は座席下まで引っ張り、「ヘッドレストモニター」「アクセサリー電源」「車載オーディオ」の配線を合流させて結線します。
5. ヘッドレストモニターの取り付け後の姿
冒頭にもお見せしましたが、側面からの写真も追加して紹介します。
以上で終わりになります。工具を取り扱うことに抵抗がなければ、これを機にDIYを実施されてみてはいかがでしょうか?初めての方は一日作業になると思いますが、満足度は非常に高いと思います。
地上波TVはもちろん、DVDを再生で後席で視聴できるようになり、子供たちも数時間のロングドライブで退屈することはなくなりました。