MAシャーシのサスペンション製作01|サスアーム編 | Vis-Tech
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MAシャーシのサスペンション製作 第1回|サスアーム編

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 MAシャーシにサスペンションを組み込むべく、トレーリングアーム式サスペンション(通称;トレサス)を製作します。全3回のうち、今回は第1回としてサスアームの製作方法を解説します。

1. 製作に必要な物

サスアームの制作に必要な物は次の通りです。Amazonの製品リンクは本ページの最後に記載しますのでそちらをご覧ください。

  • スーパーXシャーシ・FRPマルチプレート・・・1セット
  • スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー・・・1セット
  • FRPワイドプレートセット・・・1セット
     プラベアリング(白い樹脂のリング)を1個だけ使います
  • 六角マウントセット (10mm/15mm)・・・1セット
     15㎜の六角マウントを1個だけ使います
  • ボールリンクマスダンパー (スクエア) ・・・1セット
     アジャスター(グレーの樹脂の部品)およびピローボール(金属のボール状の頭のついたネジ)をそれぞれ3個使います。
  • スタビヘッドセット・・・2セット
     シャフトのみ3個使います。
  • スライドダンパースプリングセット・・・1セット
     黒いばねを3個使います。
  • メタル軸受けセット・・・1セット
     3個使います。
  • アルミシャフトストッパー・・・1セット
     2個使います
  • アルミスペーサーセット・・・1セット
     1.5㎜のスペーサーを4個使います

上記以外にも「15㎜のねじ(2個)」「25㎜のねじ(3個)」「ワッシャー」「スプリングワッシャー」「ローラー受け」を使います。

2. 加工

(1)アームに必要な部品の加工

 次の通りFRPをカットしていきます。このとき、私はクラフトのこぎりを使いましたが、ゴッドハンドのプラバンハサミがあるとバチバチ一瞬で切り出しができるのでお勧めです。

 端面を綺麗にそろえるためにルーターを使いました。その作業やドリルでの穴あけ作業で精度を出すために、次の様に2枚のプレートをねじで結合してから作業しました。

 プレートにアルミスペーサーを入れるために、Φ2.0mmのドリルで穴開けをします。そしてアルミスペーサー(1.5mm)を圧入します。万力を使うと比較的容易にできます。
 ※ 最終的に組み立ての際にワッシャーやアルミスペーサーでシャーシとのクリアランスを調整したため、もしかしたらアルミスペーサーは部分的には6mmを使った方が良いかもしれません。

  プラベアリングにシャフトをねじ込むためにΦ1.5mmで穴をあけます。この時、プラベアリングは万力に挟んで作業すると精度が出やすくなります。

 余剰シャーシからベアリングをはめ込む部分を切り出します。また、サスアームの組立時に備えて予めベアリングをセットしておきます。

(2)ロッドに必要な部品の加工

 アルミのシャフトをカットし、ネジ切り加工をします。シャフトはペンチでカットできます。ネジ切りは次のようなダイスと呼ばれる道具が必要です。

 アジャスターにΦ2.1mmの穴をあけます。この中に入るシャフトの径がΦ2.0のため、0.1mmのクリアランスをもつことになります。このクリアランスには、最終組立時に粘度の高いダンパーグリスを塗布することでダンパー効果を持たせます。

3. 組み立て

 次の様にフロントサスアーム、リアサスアームを組み立てます。

この組立工程でリアのシャフト組付け部にシャフトストッパーではなくプラベアリング(ローラー受け)を使った理由が分かります。それは、軸力をかけてしっかりと2枚のFRPプレートをがっちり保持する必要があるためです。仮に、リアのサスアームにシャフトストッパーを使ってしまうと、シャフトストッパーが固定されて稼働できなくなってしまいます。

 余剰シャーシから切り出したベアリング受けをサスアーム(FRPプレート)に接着します。この時、精度を出すためにホイールとドライブシャフトを治具にして作業します。ここが斜めになってしまうと、ホイールが回転するときにブレが出て振動となってしまうため、慎重に作業します。

 ねじ長さが長いままだとシャーシの加工が大きくなってしまうため、電工ペンチを使って2mm程度カットしても良いです。カットしたままだとネジ山がつぶれているので、ダイスを使ってネジ切りします。

  シャフトやタイヤ周りを組み付けます。

ホイールはワンウェイホイールを使ってください。フロントとリアのサスが同時に作動する時、リアのスパーギアはモーターを同じ方向に回転して増速側に働き、フロントのスパーギアがモーターによる回転とは逆方向に移動して抵抗となります。こうなるとモーターがロックするとともにサスペンションの動きも固まってしまいます。これを避けるために、ワンウェイホイールが必須となります。写真では小径タイヤを履いていますが、車高でサスペンションのストロークが決まってくるため大径の方が良いかもしれません。

以上でサスペンション周りが完成です。次回はシャーシの加工を解説します。

参考. MA用トレサスの製作に必要な買入品

今回使用した部品や工具は次の物になります。

  • スーパーXシャーシ・FRPマルチプレート・・・1セット
  • スーパーXシャーシ・FRPリヤローラーステー・・・1セット
  • FRPワイドプレートセット・・・1セット
    このうちプラベアリング(白い樹脂のリング)を1個だけ使います
  • 六角マウントセット (10mm/15mm)・・・1セット
    このうち15㎜の六角マウントを1個だけ使います
  • ボールリンクマスダンパー (スクエア) ・・・1セット
    このうちアジャスター(グレーの樹脂の部品)およびピローボール(金属のボール状の頭のついたネジ)をそれぞれ3個使います。
  • スタビヘッドセット・・・2セット
    このうちシャフトのみ3個使います。
  • スライドダンパースプリングセット・・・1セット
    このうち黒いばねを3つ使います。
  • メタル軸受けセット・・・1セット
    このうち3つ使います。
  • アルミシャフトストッパー・・・1セット
     このうち2個使います
  • アルミスペーサーセット・・・1セット
     このうち1.5㎜のスペーサーを4つ使います

上記以外にも「15㎜のねじ(2個)」「25㎜のねじ(3個)」「ワッシャー」「スプリングワッシャー」を使います。

  • プラバンハサミ(FRPプレートのカット用)
  • ルーター
  • M2ネジ切りダイス
  • ドリル刃Φ2.1
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