ニュートンの運動方程式に基づいて単振動の運動方程式を定義し、一般解を導きます。
1. 単振動の運動方程式
上の記事では等速円運動を利用して\(ma=-kx\)を導出しました。ここでニュートンの運動方程式を導入すると\(a=d^2x/dt^2\)と表せるので運動方程式は
\[
m\frac{\displaystyle d^2 x}{\displaystyle dt^2}=-kx ・・・(1)
\]
となります。先の記事で\(k=m\omega^2\)とわかっているので上式は次のようになります。
\[
\frac{\displaystyle d^2x}{\displaystyle dt^2}=-\omega^2x ・・・(2)
\]
2. 単振動の一般解の導出
一般解を求めるために式(2)を満足するような関係式を満足する関数を探索します。過去の数学者により次を公式として利用できることが見出されています。
これらを使うと式(2)の解を求めることができます。
\[
x=a\, cons \omega t+b\, sin\omega t ・・・(3)
\]
これはあらゆる条件で式(2)の解を満足することから一般解と呼ばれています。ここで、三角関数の加法定理(\(cos \, \alpha cos \, \beta- sin \, \alpha \, sin \, \beta = cos(\alpha+\beta)\))を用いると式(3)は次のように表現できます。
\[
x=A\, cos(\omega t+\beta)
\]
ここで、
\[
A=\sqrt{a^2+b^2},
\,\, a=A\,cos\beta,
\,\, b=-A\, \, sin \beta
\]